2009年8月22日土曜日

鉋 裏だし

鉋の刃の裏だし風景です。裏押しといって、刃裏を作る作業の前に行う作業の事なんですが、切れ刃の地金の部分を刃裏に向かって槌で叩いて わずか裏面にせり出させる作業です。
職人さんは各々のやり方でこの作業をこなします。僕の場合は、金床の上に葉書を置き 刃先をちょっとだけとび出るように鉋刃を重ねて クランプで固定します。
叩き出す部分をマジックでマーキングした後、左手に持った小槌をマーキングした部位に当て 右手に持った金槌で小槌を叩いています。

この際に使う小槌の打面は、裏だし作業の姿勢になった時、刃先と水平になるような角度とマイナスドライバーのようなカタチに仕立てあります。

裏だし・裏押し作業を終えたら 刃を研ぎなおすわけですが、気をつけないと 裏だしの時に叩いた部分のバリが邪魔をして 刃先では無く四角で囲んだ部分を研ぎおろしてしまう事があります。上の写真は まさに悪い例で、このまま研ぎ進めてしまうと【あま切れ】といって 刃先の角度が適正角度より鋭角になってしまいます。

適正角度を意識しつつ研ぐと、裏だしで叩いた部位が凹んでいるので 刃先中央部に砥石が当たるように両端を研ぎおろしてから 切れ刃全体を研磨すれば、一連の作業が終わります。
因みに、冬場の凍てついた時に 裏だし作業を行う場合は、ぬるま湯に鉋刃を漬けてから作業したほうが無難です。

まとまりの無い文章でごめんなさい。

2009年8月21日金曜日

季節の移ろい

このブログをご覧の奇特な?皆様、ご無沙汰しています。
お盆のさなかも休みも無く、とは言え 周りが休みだと仕事に対する気力が若干落ち込みながらも、仕事に精をだしていました。
お盆を過ぎても暑い毎日が続いています。でも夜になると、コオロギの鳴く声に涼しさを覚え 真夜中にはタオルケットだけだと寒さに目を覚ましてしまうような日もあります。
山々の所々には、気の早い彩を纏った木々も見受けられる信州高山村でございます。

2009年8月14日金曜日

お花市

お盆ですね。盆入りの前日12日には、地元の桜塚観音で参拝者に桔梗などの盆花を配る【お花市】と呼ばれるお祭りがあります。同日、メインのお祭り会場とは場所を別にして、有志が集まりイベントを毎年執り行っています。
僕は毎年焼き鳥担当で、夕方から夜10時にかけて700本の焼き鳥を焼きました。他には、ジャガバタやカキ氷、焼き蕎麦なども販売。

歌舞音曲も楽しめました。当日、奈良から車を飛ばして駆けつけてくれた【歌垣】の吉田智江さんの優しい歌声をはじめ

サキソホーンの音色が夕闇に響き


子供たちのエキゾチックなダンスを楽しむ。そんなひと時を楽しんだ夜でした。

2009年8月10日月曜日

鉋 刃口埋めを考える

鉋台は、下端を調整し続けると刃口が広くなってしまいます。刃口が広いと木材の逆目が上手く止めることが出来ません。職人さん達は広がった刃口に埋め木をして道具として仕立てています。
上の写真の両端は、購入当初から刃口を更新できるよう埋め木が添えられた鉋台で、真ん中は自分で刃口を埋めた鉋台です。
永く使うには、右端のように木工用ボンドを薄く点付けして埋め木を固定したものが良いように感じます。
このような埋め木の固定方法の場合、刃口を更新する際は鑿で軽く固定部分を浮かしてから、木槌でたたいてやると外すことが出来ます。

ビスで埋め木を固定したものは、更新する時は楽なのですが鉋台が薄くなってくると2番目の写真のようにビスの先端や埋め木の座グリ加工した部分が現れてしまいます。
また、埋め木に用いる材はあまり濃色なものは避けたほうが好ましいと僕は思います。鉋刃の出具合を見るとき、刃口材が濃色だと確認しづらいのです。

話は変わりますが【鉋大全】という書籍を買いました。まだ全部を読んではいませんが、冒頭に【船弘】の鉋が紹介されています。
1枚目の写真の左端の鉋は10年以上前に注文して作っていただいた【船弘】の鉋です。購入当時の記憶ですが、【船弘】といえば鉋より鑿のほうがイメージは強かったと思います。
購入当初は、やたらと刃こぼれする鉋だなぁと思いましたが、研ぎ進めていくと調子が良く仕上がるようになりました。鉋台も併せて注文したのですが、僕の調整が下手なのか裏金を押さえる金棒の位置に不具合があります。裏金の耳を立てても裏金を押さえきれないので、簡易的に押さえ棒にテープを巻きつけて対応しています。だいぶ前の事ですが、この鉋を土田刃物店の土田昇氏に見ていただいた事がありまして、その際 土田氏が仰るには、「一度押さえ棒を抜いて、埋め木してから再度適正な位置に取り付けなおしたほうが良い」と云われたのですが、ナマグサな性格がたたって未だに実行していません。
道具の仕立て直しって、結構思い切りが良くないと出来ないのです。(あくまで僕の場合・・・)

2009年8月3日月曜日

漆屋さん

ちょっと野暮用で漆屋さんへと出かけていきました。
職種が違う仕事場を拝見するのは、非常に楽しいのは何故なんでしょう?

ごめんなさい。短文なつぶやきでした。