2009年5月25日月曜日

あて

あて 【陽疾】 reaction wood
①木材の天然欠点の一つで、秋材部が異常に発達して重く硬く、そして濃色になること。
②主として針葉樹で、太陽光線あるいは風の当たり方が一方に偏したり、傾斜地に生育した場合、成長が一方に偏するとき年輪の広い側を「あて」という。いずれにしても、あては秋材部が多くて強度が大であると考えられるが、実際は圧縮強度だけが比較的大なのであって、その他の強さは必ずしもすぐれていないから注意を要す。
~理工学社発行【木材工芸用語辞典】から引用

あてって、いわゆる木材の根曲がり部分を総称するのかと思っていたら、偏曲した年輪の広い側を指すんですね。針葉樹の場合だけとも読み取れますが・・・
まぁ いずれにせよ癖の有る部材であることは間違いなく、僕の身近な木工の業界では木材を挽き割ると大きく曲がったりする木材の事を「あてっクセの強い木」と呼んだりします。

もう少し手持ちの文献で【あて】調べてみました。。。

針葉樹のあて材は、傾斜した幹の下側(圧縮側)に出来るので、圧縮あて材と呼ばれるそうです。
なるほど、用語辞典のくだりは針葉樹の場合を解説していたんですね・・・

一方、広葉樹のあて材は、針葉樹と反対に、傾斜した幹の上側(引っ張り側)に出来るので、引っ張りあて材と呼ばれるそうです。

この相反したあて材は物理的・化学的な性質も対照的だとの事。細かく書き出すと難しい用語の羅列になってしまいますので、やめておきます。

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